【書評】 ヒューマンエラーを防ぐ知恵 ミスはなくなるか
「使い易さ」ということはどういうことか?
何をもって「使い易い」というのか?
色々な答えがあるだろうけど、俺の考える答えの一つに「失敗の少ないこと」がある。
失敗とは人間がするもの。機械やソフトウェアには原則失敗は無いからね(バグはあるけどw)。
人間は何故失敗するのか?
これを追求するのは「使い勝手」を向上する上で大きなヒントになるかと思い、本書を手に取ってみた。
ちなみにタイトルの「ヒューマンエラー」とは、そのものズバリ「人間の失敗」のことです。
本書ではヒューマンエラーを恣意的なものと位置づけ、大局的な視点からその原因と対策を考察している。
(恣意的=(1)その時々の気ままな思いつき。自分勝手な考え。(2)物事の関係が偶然的であること。@はてな)
ヒューマンエラーそのものよりも起こるまでの過程に注目し、その構造を解き明かすことをメインにすえている。
そのお陰で陳腐な現場責任論に陥る事無く、本質を捉えた教材となっているのが素晴らしい。
人間は失敗をする生き物である。ならば失敗させた原因はなに?さらにその原因の原因は?
これらの考察が実例を挙げて展開されており、すんなりと理解できる。
また、人間の心理的な要因の解説に多くのページが割かれており、これが非常にためになる。
実例を一つ挙げよう。
縦に並んだ4つの矢印のうち、1つだけ方向のずれた矢印が混ざっている。
さて、AとBの矢印群のうち、ずれた矢印を見つけやすいのはどちらだろうか?

図.矢印群(A:右向き、B:上向き)
答えは一目瞭然、Bである。
このように一部の状態の違いを気付かせるには、全体の方向を統一すると良い。
これをポップアップ効果と呼ぶ。
はい、受け売りで偉そうにしてみましたwすいません。
と、このようにGUIにも十分応用の効く知恵の塊なんです、この本は。
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